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さよならカンボジア

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クラの旅
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トゥールスレン収容所を見た後の

プノンペンの日々については

特に変わりはなく過ぎていく。

他に観光する気も起きないし

ホテル周辺で手頃な安い店も見当たらないから

近くの屋台で食べ物を買って

ホテルに持ち帰り食べるのが唯一の楽しみ。

幸い屋台は安く一品辺り150円から200円程度なので

工夫すれば1日1000円から1200円で食べて過ごせた。

当初の目的通りプノンペンは無事に

通過できればそれで十分なのである。

収容所も行き、街を見て歩けただけで十分だと思っている。

そういう意味ではドミトリーではなく個室を選んでよかった。

それにこの辺りから海外生活や陸路の疲れやストレスを

感じるようになっていたので、少し休みたい。

このホテルの部屋は掃除はおろかタオルの交換も来なかったのは

当初驚いた。宿泊している間は一回も来なかったので、

宿の人を接触する機会はほぼ無く会ったら挨拶する程度。

もちろん、お願いすればタオル交換や掃除はしてくれただろうけど

3泊だったら我慢できるとお願いしなかった。

最終日、チェックアウトして鍵を返し

タクシーを呼んでバスターミナルへ向かう。

チケットに記載された住所にはバスターミナルはなくて

同じ通りを500mくらい行った場所に

それらしい場所があった。どうやら少しズレていたらしい。

バスのチケットを確認してバスを待った。

チケットの値段は3500円。

VIPと記載されていたから思わず期待してしまう。

シェムリアップから乗ったバスは散々だったから

今回は素敵なバスだといいなあ。

そんなワクワクした気持ちでバスを待っていた。

出発15分前になってもバスが来ない。

おかしいなあと思い近くにいるバスに

ベトナムのホーチミン行きのバスかと聞くと

違うと言われる。バスが遅れているのかと思い

不安になっていた僕に肩を叩いて

チケット確認するおじさん。

ついてこいと手で合図する。

なんだバスは来ていたのかと安心した瞬間

とてつもない衝撃が走る。

なんとバスではなくバンだった。

あまり車は詳しくないがハイエース。

これで最低8時間の走行。

しかもベトナムを国境を越えるのだと思うと目眩がした。

どの辺りがVIPなのか教えてほしい。

悪い意味で期待を裏切られてしまった。

席は乗り心地は良いとは言えない。

もちろんスマホの充電とかドリンクホルダーなんて

気が利いた物は存在しないのは当たり前。

車内は荷物が乗せられていき狭くなっていく。

カンボジアってこんな国なんだなあと改めて思った。

一緒に乗ってきたのは欧米人らしい男性2人。

いつもながら何も言わず出発する。

途中で車は何度も途中にある荷物を預かったりしながら

走行していた。何か一緒に運び屋でもしているのか?

段ボールの箱は大きく車は埋め尽くされていく。

そして男性が途中で乗ってくると

2人席に寝転ぶような姿勢で裸足を僕に向けてくる。

少し殺意は湧いてきて男を見たり

嫌そうな素振りをするがスマホを見ていて

気にする様子はない。

諦める事にして景色を見ている。

せめて景色でも見ながらボーッと過ごそうと思っていたら

運転手が爆音で音楽を鳴らし始める。

何の音楽が分からないけど多分

カンボジアの音楽なんだろう。とにかく音量が大きく

車内にも響き渡り、とてもうるさい。

音楽を止めてもらうようにお願いしようか悩んだけど

こんな何もなくて治安が悪い場所に

外に放り出されたら、どうにもならない。

耳栓をしてとにかく我慢する事にした。

前のバスより環境は悪い、間違いなく底辺だ。

この道中は写真を撮ろうと思う気力すらなく

写真が残っていないので載せれないのが悔やまれる。

4時間くらい車が走ると渋滞に巻き込まれた。

スマホで現在地を見ると

どうやらベトナムの国境が近いようだ。

もうそろそろ入出国審査だなあと思い

パスポートやビザの準備をする。

30分ほど走ると車が停まり

「荷物を全部持って降りて」

と運転手が手で合図してくる(運転手は英語が喋れない)

車から降りるとなんだか異世界にきているようだった。

異様に大きいカジノやホテルが並び

今までバスが通ってきた場所は

発展途上国らしい村のような景色がずっと広がっていたのに

突然、漫画のカイジにも出てきそうな豪華な建物がズラリと並んでいる。

その光景は豪華や金持ちとかそういう言葉よりも

犯罪に関わっているような場所に思えた。

国境付近にあるスラムみたいな場所に巨大なカジノ。

どう考えても怪しい。

最近カンボジアの国境付近で闇バイトの案件で

日本人が来て拉致されていると言われているが

こんな場所に単身来たら人生ゲームオーバー。

恐ろしい場所だなあと思いつつ、

さっさと審査を終えてベトナムに入りたい。

もうカンボジアは十分だ。

入出国審査は前に人数はいないけど

前の西欧風の若い女性2人がずっと足止めしている。

なんだかトラブルあったか分からないけど

時間がかかるような問題があるなら違う場所でするか

したら良いのにと思えてしまう。

20分ほど待ちようやく終わる。

出国審査のおじさんは無愛想で

僕のパスポートとカンボジアのビザを持って

パソコンに向かって何やらカタカタと入力している。

それが終わると通してくれた。

次は入国審査だが、ベトナムは短期の滞在ならビザは要らないし

特別な手続きは要らない。

やっぱり日本でパスポートは世界最強だ。

係員のお兄さんが

「纏めて手続きやってくるよ」

と怪しい事を言ってきたが

バスに乗っていていた連中が皆渡すので

僕もパスポートを渡す。死なば諸共。

お兄さんに怪しい素振りはないか

動向を見ていたがしっかり全員分

審査してくれたようだ。

もちろんお金なども催促されなかった。

疑って悪かったけど海外だったらしょうがない。

とにかく無事にベトナムの入国審査を終えて

待っていたバンに乗り込むと再び出発した。

いつの間にか暗くなっていて

小一時間バスが走るとベトナムの街に入った。

なんだかカンボジアとはまた雰囲気が違い

発展しているような感じがする。

ベトナムは比較的に治安が良いと言うし

景色を見ていたらカンボジアを

無事に通過出来たんだなって安堵した。

ベトナムがどんな旅になるのか楽しみではある。

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