正直なところ、シェムリアップから次のプノンペンへ
行くのは怖かったです。
旅先で出会う人、皆がプノンペンは治安が悪いと話していたから。
外務省の情報としても危険な場所というので注意喚起をしており
日本人の観光客がひったくりや強盗という被害に合うケースが
多発しているみたいだ。日中でも犯罪はあるようなので、
今回はやっぱり怖い。
しかし、プノンペンを通らずに陸路でベトナムに行く事は不可能。
プノンペンでは最悪、観光はしなくてもいいし、
とにかく無事に4日間、過ごせたら良いなあと思いました。

お世話になったシェムリアップの宿で朝食を食べてチェックアウト
トゥクトゥクに乗ってバス停まで向かいました。
バス停にあるバス会社は小さな小屋みたいなプレハブ作りで
意識して歩かないと発見するのは困難な場所だった。
予約したチケットの手続きをしてバスを待つ。
今回も8時間の長旅になるから到着は早くでも午後16時になる。
出来れば遅延なく日が暮れる前にホテルに到着したい。
バスは幸いにも出発時刻に到着した。

バンコクからシェムリアップに向かったバスに
比べるとボロくてグレードは落ちるけど
発展途上国のカンボジアとタイを比較してもしょうがない事。
それに今回のバスの料金は1200円。充分過ぎるコスパだ。
乗って定時になったら無言で出発する運転手。
もちろん今回は搭乗員など贅沢なのはない。
無愛想な運転手が終始、一緒となる。

この運転手は全く案内もないから
バスが停まった時にトイレ休憩なのか、
ガソリン補給、あるいは用事があって停まったのか
一切、話さないから困った。
走り出してから2時間して停まったのが
ガソリンを補給しにきたようだが、
その後に休憩するのかも言わないから
皆、慌ててバスから出ていきトイレへ行った。
お世辞にも綺麗とは言えない汚い小屋の中にあるトイレで列になって。
僕は行かなかったけど次はいつ停まるのか分からないから
今のうちに行かないといけない不安と焦りがあったんだと思う。
運転手は英語を話せないようだが何よりも客と話すのが嫌な素振りで
終始一切、誰とも話そうとしなかった。
皆がトイレ済ませてガソリンも補充終わり、
30分位、走ると質素なパーキングエリアみたいな場所に停まった。
どうやらココでトイレ休憩らしい。何分停まるのかも不明。
ちゃんとトイレもあるし、簡単な食べ物を買う場所もあった。

前の場所で皆に伝えていれば30分くらいはトイレ我慢できる人は
殆どだったと思うし、余計なタイムロスだったと思う。
少し腹が立ったが、適当なお国柄なんだろうなあと思い考えるのを止めた。
1200円バスに食事付きなんて期待もしていなかったから
前回同様、食べ物はシェムリアップで買っておいた。
だけど店頭で見かけたラオスにあった肉まんが懐かしくて買った。
一個150円。バスの中で食べているとバスは静かに出発した。
絶対に全員乗っているか確認していない。

カンボジアの田舎な景色を見ながらボーッとするのは
悪くないんだけど、運転手は頻繁にデカい音のクラクションを鳴らす。
特に何もしていない普通に運転している前方の車を追い越す為にだ。
注意喚起なのは分かるけど鳴らし過ぎ。ストレスでも溜まっているのか?
残念ながらプノンペン行きのバスは運転手の悪態が一番、記憶に残っている。
バンコクを出発した時に感動した陸路の旅への憧れも薄まりつつ
今後の長い陸路の旅は不安になりつつあった。

4時間経ち12時過ぎに再びバスは停まった。
するとバスに1人の男性が入ってくる。
「お昼ご飯にうちのレストランに来て下さいね」
と英語で話しながら案内していた。
慣れた感じで最初からバスを待っていた様子だし
バスの運転手も知っているような様子だった。
どうやらバス会社とレストランは提携していてグルだな。
直感でそう思った。食べ物はあるから
全くレストランは利用する気はないが
一見、外見の看板や扉は高級そうに見えて
中は薄暗くてお世辞にも清潔感があるとは言えなかった。
席に案内しようとする店員に断りトイレだけ利用する。
出る前にメニューを見ると
一品辺り1000円から3000円!
日本でもまあまあ高い値段なのに、ココは物価が安いカンボジア。
シェムリアップで行っていた店よりも一桁多い。
こんなレストランで、この値段はボッタクリだろうと思いバスへ戻る。
バスに戻ってきたらバスの入り口で運転手とレストランへ案内していた男が
僕を見て明らかに嫌そうな表情をしている。
「ちゃんとレストランで食べて来いよ」
と思っているんだろうが無視して乗車。
2人くらいバスから出ずに座っていた。立派な判断偉い!

席に座り持ってきたパンを食べながら皆がレストランから
出てくるのを待っていた。不思議と食事後なのに
笑顔になっている人はいない。
きっと美味しくなかったんだろう。
望んでいなかった長い昼食休憩が終わり再び出発。
こんな時間あるなら早く目的地へ向かってほしい。

その後はもう一度、トイレ休憩がありつつ
渋滞などもなく意外にも定時にプノンペンに到着した。
途中の景色は綺麗だったし出発、到着時刻を守ったのは
このバス旅の素晴らしい点。何よりも安いし。
但し運転手の態度が最悪だったのだけが
残念ながら一番心に残りました。
バスを降りるとおじさん達が僕らに群がってくる。
「タクシー」と言いながら寄ってきて
バッグを持とうとしたりしてきて振り払う。
ボッタクリもあるからタクシーはGRAB一択。
ラオスでも痛い目にあっているから
基本的には寄ってくるドライバーは無視する。
首都なだけあってシェムリアップより
都会なんだけどなんだかゴミゴミしている感じがする。

一番怖いのが重たくて大きいバックパックを持っている時に襲われる事。
早くホテルに行きたいからその場でGRABを使いタクシーを呼んだ。
期待より不安が大きいプノンペン。
どんな旅になるのか気になるが
とにかく無事に4日間を
過ごそうと思いました。