プノンペンに到着してからタクシーを呼ぶと
トゥクトゥクが来てくれて乗せてもらう。
降りたバス停からホテルまで約15分、
そんなに遠くはなさそうだ。料金は200円とお手頃な価格なのも良い。
走っている間に、バイクが盗難するというのも多いと聞いたので
しっかりとバッグを抱きしめる。とにかくプノンペンで油断は出来ない。

走っている最中の景色は都会そのものだった。
大きなビルに豪華なホテル。
どこにでもありそうな都会の街並みだが、
狭い路地に入るとゴミが散乱していたりと
衛生的にあまりよろしくない感じがする。
今のところ、この街に何か惹かれるような部分は正直なかった。
トゥクトゥクが到着したのはカフェの前。
Googleマップでも表示されているが
ホテルらしい建物は見つからない。
少し誤差があるんじゃないかと歩き回るが見当たらない。
そしてこの辺りは今までの場所に比べても
治安が悪そうで、本当にこんな場所にホテルがあるのかと
心配になってきた。
どうしようもないからカフェの店員に
ホテル名を見せると青年はすぐに店を出てきて
ついてくるように合図する。
そしてカフェの隣にあった勝手口のような小さな扉に
暗証番号を入れると中に一緒に入った。

目の前にプールがあり、建物がある。
どうやらここが宿泊するホテルのようで
カフェは提携しているのか彼は関係者のようだ。
外からは防犯の為か高いゲートがあり
中は入るどころか、見る事もできない造りになっている。
セキュリティーがそれだけしっかりしているのは
裏を返せば犯罪が多いという事だろう。
中に入ると女性のスタッフが来て
部屋まで案内してくれる。
どうやら英語は話せないようで
計算機でホテル代を渡すと
入り口の鍵をくれた。
部屋だけでなく、外にどうやって出るのかも伝えてくれる。
英語で書いてある説明書きを渡され
しっかり読むような仕草をする。
その中には部屋に入ったらすぐに鍵を閉めて
絶対に誰か来ても開けてはいけない事。
またホテルの外に出るときはしっかりと施錠したのを確認し、
中に入る時は近くに人がいないか周囲を気をつける事。
こんな事を書いてある内容だった。
きっと今までに沢山トラブルがあったのだろう。
もちろん僕も犯罪に巻き込まれたくないから
注意はしっかり守ろうと思った。
やっぱりヤバい地域なんだなあと再認識。

部屋は一泊2300円、朝食なしの個室。
カンボジアにしてはやや割高なのかもしれないが
部屋は広く、ベッドも大きい。
机や椅子まであり冷蔵庫もあるから
部屋にいる分には過ごしやすいのは助かる。
あまりここでは外出するつもりはなかったから。
調理器具なども揃っていた。
別に調理するつもりはないけど
ケトルがあるのは助かるし
ハシやスプーンがあるのは有り難い。

そしてベランダがあるので洗濯物を手洗いして干す事も出来そうだ。
テーブルにはタバコの吸い殻が溜まった灰皿が置いてある。
いつから放置してあるのかと思うほどテーブルが汚れていた。
気持ち悪いので吸い殻を捨てテーブルを綺麗に吹き上げると真っ黒になった。
ベランダの手すりも土埃で汚れていて、いつから掃除していないか分からない。
僕の部屋は建物のはずれにあり、あまり従業員が来ている様子はなさそうだ。
そしてベランダから外を見たら建物の隣にゴミの収集場みたいな
ゴミだらけの場所があり、なんと、そこには浮浪者らしい人たちの住処になっていた!
お隣さんが浮浪者の溜まり場なんて異常としか言えない環境。
どんな事情あるか知らないけど
とんでもない場所にホテルを予約してしまったなあと思った。
まあ、よっぽどの事なければ入ってこないだろうから
どうにかなるだろう。
ちなみにこの辺りの事はほとんどXにも記載していない。
あまりにも闇が深い部分はSNSでは上げないようにしている。
ブログは読んでいる人が少ないからギリセーフ(笑)
話戻して、設備はともかくとして
やや不衛生なところもあるが間取りも広いから良しとした!
何よりドミトリーの後の1人部屋はやっぱり嬉しい。

荷物を置いて時刻は17時前。
暗くなる前に夕食はしておきたい。
それと朝食もないから何か買っておきたいと思った。
ホステルの近くはまだ土地勘は分からないが
物騒なので少し歩いてみることにした。
バイクなどの交通量も多いし
雰囲気があまり良くないからあんまり落ち着かない。
さっさと食べるか買い物を済ませて帰りたい。
少し歩くとセブンイレブンがあった。
東南アジアどこの国でも見かける最強のコンビニ。
有り難い。業績が落ちているようだから海外でも頑張って欲しい。
とりあえずキープしておき他の店を探してみる。
すると中華っぽい店を発見した。
メニューはカンボジア語なのかさっぱり読めないが
ご飯に何か具材を乗せた写真が600円くらいだった。
外食するならそんなに悩む時間や選択肢はない。
中に入ってみるが早い時間帯なのか客は0。
スタッフは僕を見て席を案内する。
今のところ変な点はないし普通の店のようだ。
僕は店頭で見たご飯に何か乗せた定食とビールを注文する。
とにかくカンボジアは暑い。それに緊張して疲れた。
ビールと一緒につまみらしい豆を持ってきてくれた。
お通し?もしかすると別料金かなあと思いつつ
ツマミがあるのは嬉しい。頂きます。
飲んでいたらご飯が目の間に。
具材は鰹節みたいなのと野菜とか乗っている。
食べても何なのかよく分からない。
なんだろコレ?正直あまり美味しくない(笑)
しかし食べれないレベルじゃないので
空腹を満たす為にも完食した。海外で贅沢なんて言ってられない。
味よりも価格。そして空腹満たしてお腹が壊さないならそれでいいんだ。
安い飯ばかり食べているんだから贅沢は言えない。

会計するとやっぱりお通し代は付いていたのかな?
ご飯500円 ビール200円 豆代100円
合計800円を支払い店を出た。ご馳走様でした。
夕食は終えたし後はコンビニで朝食と水を買っていけばいいだけ。
海外のコンビニは何を買っていいのか分からない。
無難に食べれそうな物はパン、スナック菓子くらいで
移動日の時くらいしか利用する事はなかった。
朝食付きの宿が多かったから朝食を買う方が珍しいし。
パンは微妙だし、朝からスナック菓子もなー。
せめてバナナとか果物あればいいけど無さそうだし。
そこで視界に入ったのがカップヌードル。
日本のデザインとほぼ同じ。
・・・そういえば部屋にケトルはあったな。
健康には良くないけど、最近食べてないし味はなんとなく
想像できるから消去法でカップヌードルのシーフード味を買う事に。
一個100円安い。いや、日本が物価高で高くなってきたんだよなあ。
他にペットボトルの水も購入して暗くなりそうだから
急いでホテルに戻る事にする。

ホテルに帰ってシャワーを浴びながら
とりあえず明日からの事を考える。
ちょっと怪しいエリアではあるけど、
安く食べれそうな場所は探しておきたい。
犯罪に遭うのも嫌だが、全くホテルから出ない生活も嫌だった。
とにかく明日は昼ごはんを探しがてら街ブラも挑戦したいと思った。
夕飯で食べた店はもう行きたいとは思わなかったし。
シャワーを終えバッグの整頓を終えて
暗くなった外を見ると飲むような店が近くにあるのか
案外、外は盛り上がっていた。
その反面、浮浪者がいる隣のテントは
全く灯りも点けずに静まりかえっていた。
そのギャップが大きかったのが忘れられない。
とにかくカンボジアに到着して次の日の事を考えて寝る事にした。