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機内で怒り狂う男性

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クラの旅
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ドバイ行きの飛行機は遅れる事なく

出発するようで安堵していた。

何しろ今回乗る航空会社は悪名高いエア・アラビア。

無事に到着して預けたメインバッグが手元に返ってくるまでは

安心できないからだ。最後まで気は抜けない。

搭乗時間になりチケットをスタッフに確認して

無事に機内まで乗る事が出来た。

僕の席は通路側の席。

僕は昔、腎臓結石を患ってから

40代に入ってからどうもトイレが近い。

頻尿は長時間の移動においては地雷である。

なので景色が見える窓側よりも

いつでもトイレへ行ける通路側が有り難い。

5時間トイレへ行くのを我慢するのは

水分摂取を抑えたりしても無理な時は無理なので

座席を指定出来ない格安チケットでは

通路側になった時は心から嬉しい。

3列シートの形式で隣は若い夫婦が楽しそうに話している。

1つ気になったのはこの座席の列が非常口だった事。

チェックイン時に全く説明もなかったが、これが思いもよらないトラブルになってしまう。

出発する直前にスタッフの女性が席に来て夫婦に注意してくる。

「ここは非常口だから足元にバッグは置かないで」

という内容だった。もっともな注意だが

きっとこの夫婦も席については何も説明がなかったんだろう。

バッグからはノートパソコンや食べ物が入っているのが

見えるから5時間のフライト時に2人で食べたり

映画でも観たかったのかもしれない。

男性の方は興奮した様子で

「そんな話は聞いていない。ここにバッグを置かせろ」

と反抗をし始めスタッフと言い合いになってしまった。

どちらも言い分は変わらず口調が激しさを増していく。

奥さんの方は男性に同意するような様子だが

下を見てうつむいている状態だった。

離陸時間になりスタッフから警告するような発言が出ると

男は納得しないような素振りで

最低限の食べ物と飲み物を席のポケットに入れて

上の棚にバッグを入れた。

これで事態は終わったと思ったが、その後に

スタッフが追撃かけるような形で

「身に付けているサブバッグも棚に入れて」

この注意で男性の怒りが頂点に達して

スタッフに怒鳴り散らし怒り狂った。

もう我慢の限界だったのだろう。

奥さんを連れて席を離れ機内から出ていった。

スタッフの女性は慌てたり動揺する様子もなく僕にこう言ってきた。

「この席は好きに使っていいから」

と夫婦の座っていた席を指す。

あの2人はどうするのか聞いてみると

「あなたは気にする必要はない。それよりこの席は

 非常口だから緊急時にはちゃんと協力して」

と非情で強い口調で圧をかけてくる。

確かに男性は頑固な部分もあり

もう少し柔軟に対応できなかったのかと思うが

それよりも非常口の席に事前に説明もなく案内しておき

席に座ってから色々と強要してきたのは

航空会社側に非があったのではないだろうか?

もし他に席が空いているなら謝罪してから案内すれば良いし

満席なら次の便を紹介するとか色んな手段があったと思う。

この便は格安のLCCで飲食の提供が無ければ

席にモニターも無いから映画も観れない。

5時間という微妙に長いフライトはとても退屈なんだ。

あの夫婦なりにそんな時間を自分達で

楽しみ方を見つけておいて、きっと準備してきたんだろう。

それを説明も無しに取り上げられたんじゃ

怒ってしまうのはしょうがないなあと思う。

流石に悪名高いエア・アラビア。

海外の質の悪い航空会社の接客レベルは

日本じゃ考えられないくらい酷くてたちが悪い。

とにかく僕は横一列、自由に使える席を手に入れた。

複雑な気持ちだがせっかくだから

伸び伸びとドバイに着くまで使わせてもらおう。

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