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俺が邪道だった

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何度も紹介しているんだけど

歌劇が好きで宝塚市に移住してきた。

それは紛れもない事実だし嘘偽りは無い。

だけどスタートは人とは違うんだよね。

一般的には皆、宝塚を知る形は違うとは思うけど

誰かスターさんが気になって宝塚が好きになる事が多いと思う。

ネットで見かけた画像だったりして直に観てハマってしまったり。

あるいは友達に誘われて観たら素敵な男役に魅了されてしまってから

会にも入りドハマりしてしまう事も少なくない。

宝塚好きな人は少しでも興味ある人を巻き込もうとしてくるしね。

僕の場合は少し異なり、当時20代だった僕は

ミュージカルで歴史をしている舞台を観たくなった。

そこに演出家の想いがあり時代の構図を知れて学びがあると思ったから。

地方でそういう公演がやっていたら足を運んでいた。

もっと大きな劇場で大人数でしている舞台を観てみたいと思い

調べていた。四季ではないし宝塚はどうだろう?

するとローソンのチケット案内で

雪組で「スサノオ」が公演するのを知った。

スサノオという神様は日本神話でも知っている。

ヒミコの弟でヤマタノオロチを討伐に行く

暴力的な神様だ。

この公演を観ていたいと思い、そのままローソンで

チケットを購入してみる。

S席の1階20列のチケットはその場で発行されて

難なく購入する事はできた。

お恥ずかしい話だが当時の僕は新潟に住んでいたんだけど

関西には疎く宝塚市がどこにあるのかも知らなかった。

と言うか本拠地の宝塚市すら存在を初めて知ったくらい。

てっきり東京や大阪の劇場を公演しながら周っているようなイメージだったから。

宝塚市は京都にあるのかと父親に尋ねたら爆笑された。

いや、本当に知らなかったし。

とにかく宝塚市のある兵庫へ行こうと新潟から車へ向かった。

新潟と言っても山形寄りだから北陸というよりほぼ東北地方。

関西にある宝塚は本当に遠かった。

休みながら夜通し10時間かけて走ったのはきつかった思い出がある。

途中で国道176号線にあるロイヤルホストで

休憩しながら食事をして公演時間を待つ事にする。

劇場の近くの花のみちは想像以上に宝塚らしくて驚いた。

地方の劇場とは全く異なり街そのものが宝塚。

劇場の中も広くて大勢の人が観劇をするのに集まっている。

ほとんど女性だったけど。

公演を観て思ったのが舞台の人数が多い!

地方の舞台はせいぜい多くても4、5人で話が進んでいくのに

20人、30人は普通に同じ場面にいる。

しかもオーケストラが生で演奏していたり。

とにかく演出なども含め規模が違った。

スサノオの話はややオリジナルな部分もあり

僕が知っている日本神話とはやや異なる部分があったけど

十分に楽しめた。また行ってみたいと思い

頑張って新潟から宝塚まで休みを設けて行くようになった。

宝塚は夢中になるくらい好きになったけど

誰が好きというわけじゃない。

歴史の舞台が好きなのだ。

だからどこの組だってよかったし、

とにかく歴史を観て学びがほしかった。

日本史でもいい、世界史でもいい。

知識が増えるのが楽しい。

途中で気づいたんだが、どうやら雪組は中でも

僕が好きな幕末の演目が多かったので

雪組を観るようになっていく。

僕は勝手に宝塚が好きな人はそうだと思っていた。

しかし違った。

大半の人は推しを観たいから観劇しているのだ。

物語や演出は推しの添え物に過ぎない。

メインは推し。

それに気づいたのは宝塚好きな人と話していて分かった。

同じ演目を10回以上観ているのに

物語は全く頭に入っていないと話していた。

「どういう事?」

って聞き直すとどうやら

推しがどの場面で登場するか、それだけに集中力を全振りしている

との事だった。

以前に桜嵐記という演目が月組で好評だった。

主人公だった楠正行は僕も好きな人物。

しかし月日が経てば誰も楠正行なんて

気にしている人なんていない。

南北朝時代の話なんてしている人は

月組ファンでもいなかった。

一時的なブームに過ぎない。

ベルサイユのばらにしても歴史的な背景や

フランス革命なんてどうでもいい。

とにかく華やかな舞台が観れたら十分だと

話しているのも聞いた事があった。

なんだかなあと悲しくなった時がある。

しかし皆そういうもんだって思った。

推しが見たい。

カッコいい男役の姿を見たいと思って

宝塚を好きになるんだ。

僕のように歴史が好きで宝塚を好きになった

人間のほうが珍しいんだなあって。

僕が少数派なのに気づいてしまった。

もちろん楽しみ方は人それぞれだ。

どっちが悪いかなんて無い。

ただ同じように歴史や文化に

興味ある人と宝塚についても

語り合いたいよ。

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