スーパーのサンディへ行くのが
僕の日課になっている。
ディスカウントスーパーと呼ばれるだけあって
宝塚にある他のスーパーと比べると破格の安さだ。
業務スーパーに勝るとも劣らない価格は
物価高の現在では正に神。
利益があるのかと心配になるくらいだ。
頼むから閉店しないでほしい。
飲食店の仕事をしていた身としては
やや気になる事が多少ある。
先入れ先出しがかなり雑だ。
本来、新しい商品は陳列棚の奥に並べていき
古い商品が残らないよう手前にするのがセオリー。
先入れ先出しってヤツ。
しかし僕がよく行くサンディはかなり乱雑で
手前に新しい物があり一番奥に
今日切れの商品があったりする。
ある日、昨日で賞味期限が切れたメカブを偶然発見してしまい
店員に渡したが
「そうですか」
と一言呟いて回収していった。
大量に商品はあるし限られた人数で搬入となると
どうしてもそれどころじゃなく雑になる部分は
あるんだろうなあ。
多少は安かろう、悪かろうになるのは
しょうがないので目を瞑ろうと思う。
その中でサンディへ行くのが楽しみなのは
見切り品コーナーだ。
ご存じ今日切れの食材が何割かで売っているヤツ。
閉店前にしているイメージがあるけど
サンディは朝方に既に3割引きで置いてある。
宝探しみたいな感じで毎回見るのは楽しい。
もやしやサラダ、野菜類が特に多く
人気が無いデザート類もレギュラーメンバーだ。
今日は珍しくかつ丼とネギがあったので購入。
かつ丼は割引してたったの200円!
200円でこんな喜びを味わえる事は
中々ないだろう。
世の中には何万円もする料理を食べても
満足しない人がいる。
一方で僕は期限近い200円のかつ丼。
50円の豆腐でも食べてたら幸せを感じられる。
なんてコスパが良いのだろう!
港区女子とやらより遥かに幸福だ。
勝負にならない。ワンパン。
見切り品コーナーはとても狭く
期限が近づいている食材が
縦横無尽に乱雑に置かれている。
かなり哀愁が漂ってくる。
こいつらは自分そのものだ。
社会で雑魚扱いされ
二束三文で安く叩かれ
社会にこき使われてきたんだ。
異性からなんて相手にもされない。
こいつらは僕と同類だ。
割引きされても買い手がいなければ
捨てられるだけの存在。
せめていっそのこと
買ってあげて供養しようと思う。
期限切れの弁当って冷凍したら
結構長く保存できるから便利だよね。
かつ丼食べながら
夜遅くまで働いているリーマンに敬意を払おう。