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予定外の旅—イスタンブールからブルガリアへ

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アジア側に4日ほど滞在するつもりだった。

ところが宿の予約サイト「トリップドットコム」を開くと、なぜかトルコ国内の宿だけが検索できなくなっていた。

イスタンブールも、他のどの都市も、検索画面に何も出てこない。

テロへの特別警戒か、何か特別な事情があるのか、理由は分からない。

でもとにかくトルコ国内の宿が予約できない状況になってしまった。

次のギリシャへの航空券はすでに発券済みだ。出発まであと4日ある。どこかで過ごさなければならない。

他の宿泊サイトを使うことも考えたが、慣れていないサイトでクレジットカードを登録するのはリスクがある。旅先でカード情報を抜かれたら最悪だ。

今の宿に延長できないか交渉してみることにした。

例の兄ちゃんを呼んで事情を説明すると、彼は面倒くさそうに首を振った。

「ネットからじゃないと予約できないんで」

絶対にアジア差別だろうと思いながらも、ここで揉めても仕方ない。

明日チェックアウトしなければならないのは確定だ。


困り果てながら頭を整理していると、ふとブルガリアのことを思い出した。

以前から行ってみたいと思っていた国だ。ブルガスというカラフルな街があり、黒海が見える港町らしい。

イスタンブールからそれほど離れていないし、もしかしたらバスが出ているかもしれない。

調べてみると、イスタンブールからブルガス行きの高速バスが出ていた。片道5,000円、往復10,000円。

宿もブルガリアなら問題なく予約できる。一泊4,500円と安い。

決まりだ。ブルガスに行こう。4日間過ごしてからイスタンブールに戻れば、ギリシャへの出発に間に合う。

トラブルが思わぬ旅のきっかけになるのだから、旅は面白い。


ひとつ断っておく。

ブルガリアは地理的にはヨーロッパに属する国だ。本来であれば中東編に収めるには少し違和感がある。

しかしこれはイスタンブールからの寄り道として生まれた訪問だ。

予定外のトラブルが連れて行ってくれた場所として、中東編の番外編・特別枠という形でご容赦願いたい。

旅とはそういうものだと思う。計画通りにいかないから、予想外の場所に辿り着く。

ブルガスは最初から行くつもりのなかった街だった。だからこそ、何があるか全く分からなかった。

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