結論から話すと僕は独立は出来ず
退職してしまう事となった。
暖簾分け出来なかった詳細を書いてしまうと
会社が特定される恐れもあるので
省略させてもらうが、
決定的な事を言えば
僕が仕事があまり出来なかったからだと思う。
要領は良くないし人とのコミュニケーションも苦手。
そもそも合ってなかった業種だと言える。
30代半ばを過ぎた頃に20代の時のように
体も動かないし疲れが残る。
オマケに体重も増え続け太ってきた。
決定的な事に血尿が突然出た。
痛みこそないんだけど原因も分からないし
病院へ行く時間すら中々作れない。
ある日、店に来たお客さんが帰り際に言われた。
「おじさん、ありがとう」
と。決して嫌味でもなく感謝の言葉だった。
しかし嬉しさよりも残酷な現実に愕然としてしまった。
「俺はもう若くないんだ。立派な中年になってしまったんだ」
気づけば店で一緒に働いている大学生も一回り違う年齢差。
なのに僕の置かれた状況は変わっていない。
若さを失い、健康も失いつつある。
仕事のせいでそれまで築き上げてきた人間関係も
失っていた。結婚の適齢期も過ぎており
周りは既婚者ばかりで同世代の人は子供だっていたりする。
一体今まで何をしてきたんだろう?
そして金持ちになったとして何をしたいんだろう?
別に贅沢をしたいわけじゃないし
大きな家や高級車が欲しいわけじゃない。
だったらなんで目指していたのかと言えば
誰かから認めてほしかった。
そう承認欲求を満たしたかっただけなんだ。
そんなどうでもいい事に
仕事に追われ自分が本当にしたかった事を出来ず
若い時代を犠牲にしてしまった
自分が悔しくて長年働いていた職場を退職する事に決めた。
今思えば若い時に失った時間を取り戻したいから
バリスタFIREに辿り着いたし
自分の時間を何よりも最優先にしたいという価値観は
恐らくはこの時に生まれたので無駄ではなかったと思う。
地位や名誉なんてどうでもいい。
結婚出来なくて生涯モテなくてもいい。
とにかく仕事を辞めて自分の人生を見直す時間が欲しかった。

