仕事を退職してからはすぐには働かず
体を休める事にした。
毎日、仕事が無いのは
この先の不安よりも開放感が強かった。
当時月に4万円の築30年1Kに住んでいたが
何もかもが新鮮に思えた。
飲食業の仕事をしていた時は会社の寮に住んでおり
異動も多かったので家具はおろか
服など日常品も最低限しか持っていなかった。
しかし新しい生活が始まってからは
自分で好きなように家具が揃えれる。
セカンドストリートのように
中古で安い店に行き使えそうな物を
宝探しのように探し回るのが
楽しくてしょうがなかった。
テレビやソファー、本棚にシューズケースなど
自分で欲しい物を買って内装を決める。
一人暮らしをして、こんな当たり前の事が
30歳半ばになるまで暫くしてこなかった。
毎日が新鮮でこんな楽しい事は無いと思えた。
10年間今まで何をしてきたんだろう?
奴隷だったんじゃないかとすら思える。
喜びに夢中になっていた。
自由って素晴らしい!
飲食店の店長時代も楽しい事はあった。
主婦のパートやバイトの学生達と楽しく
業務をした喜びもあるし思い出もある。
だけど仕事の中心とした生活でプライベートを
疎かにしてしまった。
若さや健康を失い、昔付き合っていた友達との縁も切れ
10年ぶりにあった父親は年老いていた(お互い様だろうけど)
残ったのは少しの貯蓄と、今後役に立つかも分からない飲食店の経験だけ。
もちろん仕事を続けたのは自分の意思なので自己責任だ。
同時にこれからの人生も自分の物であり選択の自由がある。
もう36歳と思うか、まだ36歳と思うかは僕の考え方次第だ。
もし70代半ばで寿命を終えるとしてもまだ折り返し地点の手前。
時間を無駄遣いせずに有意義に使えば
社畜だった時の時間を取り返せるんじゃないか?
そう考えたら今やれる事をしっかりしていこう。
そして2度と会社や他人の為じゃなく
自分の時間を最優先にして生きていこう。
そう強く思えたんだ。

